豆知識シリーズ(甘酒)

2020.12.1 コラム

寒い時期、甘酒で温まるのはもちろん、夏の暑い時期に栄養豊富な甘酒は体力回復に効果的ないわば「夏の栄養ドリンク」として、江戸時代から夏の風物詩とされてきました。俳句の世界では「甘酒」は夏の季語なのです。
甘酒には大きく分けると、「米麹甘酒」(米と麹で作る)と「酒粕甘酒」(酒粕と砂糖から作る)の2種類があります。

「飲む点滴」と呼ばれる甘酒は、「米麹甘酒」。米を蒸して発酵させた米麹を使い、米を(でんぷん)麹で分解して糖化します。「酒粕甘酒」とは違い、アルコール分は0%、米の形が残るため、おかゆのような触感になります。
「飲む点滴」といわれる甘酒の栄養素と期待される効果

甘酒の栄養素① 脳のエネルギー源!ブドウ糖

栄養成分のほぼ20%にあたるブドウ糖は、効率よく体内に吸収されます。仕事や勉強前に飲むと、脳を活性化させる効果があります。

甘酒の栄養素② 腸内環境を整える!食物繊維、オリゴ糖

食物繊維やオリゴ糖は、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれる働きがあり、便秘の予防や解消にも役立ちます。

甘酒の栄養素③ 美容と健康に役立つ!ビタミン類

ビタミンB1やB2、パントテン酸などの天然型吸収ビタミン群は、肌・髪の健康にかかわるビタミン。効率的なエネルギー代謝による体力アップと美容に効果があるといわれています。

甘酒の栄養素④ アミノ酸など麹菌が生成する酵素が豊富

体内で作り出せない必須アミノ酸を豊富に含有。身体によい栄養素をバランスよく含んだ優れた発酵食品です。

時間別に飲むと効果の出方が違ってきます。

朝飲んで短時間でエネルギーチャージ。甘酒に含まれるブドウ糖で脳を目覚めさせましょう。また体温を上げる効果もあるので、身体も目覚め、代謝が活性化します。朝に代謝をあげるとその日1日代謝を高く保てるのでダイエットにも効果的です。

昼に飲むと午後の仕事の集中力・活力UPに効果的です。吸収率のいい甘酒は糖類や疲労回復のビタミンB群を効率よくとることができます。

寝る前

眠る前に飲めば疲労回復に。優しい甘さと香り、身体を温めることで安眠の役割も果たしてくれます。

「米麹甘酒」はノンアルコールの方が多いようです。お子様や妊婦さんでも安心して飲めますね。

ちなみに、私が好きな方は酒粕から作る「酒粕甘酒」です。
冬になると、家でよく作ります。
こちらはアルコール分を含んでおり、砂糖が入っているためカロリーが高くなりがちです。

写真:家で作りました甘酒