バナナペーパーって何
2020.7.11 コラム
バナナペーパーは、日本初のフェアトレード(伝統的な手工芸品や農産物を公正な価格で取り引きし,企業や地主などから不当な搾取を受けている発展途上国の人々の経済的・社会的な自立を支援する運動。公平な貿易)認証の紙です。また、SDGsの17目標すべてにつながっています。
最近、メディアで紹介されたり、SDGsで脚光を浴び、問い合わせが多いので、バナナペーパーについて調べてみました。
なぜ、バナナペーパーがSDGsの目標につながるのか見ていきます。
バナナペーパーは、国連によるサステナビリティの3つの柱「環境、社会、経済」すべてに配慮した紙です。
バナナペーパーはその名の通り、バナナを原料にして造られた紙です。
バナナと言っても、普段、私達が食べている実の部分では無く、バナナの木の繊維を使用しています。
世界で消費される紙の量は、毎日100万トン以上 。その約90%が「木」を原料としています。
世界の経済発展に伴い、紙の消費量が増加する一方、木の再生が追いつかず、世界では毎年日本の面積の約4分の1にあたる広さの森が失くなっています。
森にすむ絶滅危惧種への影響 (トラ、ゾウ、オランウータンなど)、生態系の破壊など、さまざまな環境問題が起きています。また食料、燃料、現金収入などを森林資源に頼る途上国の人々にとって、貧困問題の深刻化にもつながっています。
通常、木が十分な大きさに育つには約10年〜30年かかります。一方、バナナの木は、わずか1年で成長します。しかもバナナが実をつけるのは、1本の茎に1度だけです。バナナの収穫時には、次の茎に栄養を渡すため、古い茎を切らなければなりません。切った茎は1年以内に再生し、新しいバナナが育ちます。
バナナペーパー は、ザンビアのオーガニックバナナ畑で通常捨てられる茎の繊維を利用し日本の和紙の技術を加えた質の高い紙です。バナナペーパーを作ることで新たな雇用を生み、子どもに教育を受けさせ、健康な生活を送る助けとなっているのです。途上国の貧困解決だけではなく、日本の伝統技術の継承や雇用創出にもつながる可能性のある人にも環境にも優しい紙です。
現在、名刺や包装紙、大学の卒業証書をはじめ幅広い商品に使われています。
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