『インチキ内職』には要注意

2020.8.14 コラム

あらたに内職をはじめようとする方は、いわゆる「インチキ内職」に注意しましょう。
「インチキ内職」の形態には以下のような例がみられます。

(1)内職講習会と称して多額の受講料などを取り、委託した仕事については種々の条件をつけて買いたたいたり、仕上がり具合を問題にして買上げを拒否したりする。

(2)相当の工賃収入が得られると宣伝し、高額の機械を市価の倍額近くで売りつけ、工賃の取り決めはあいまいである。

(3)あて名書きの仕事としながら、報酬は通信販売用のダイレクトメールに対する商品の申し込み数に応じた歩合制となっていたり、返還するとしていた保証金を、業務をやめても返還しなかったりする。

(4)「自宅で簡単にできる内職」という広告で、ワープロやパソコンを高額で売りつけたり、講習を受けさせ高額の講習料を取ったりする。

これらの「インチキ内職」は家内労働法で規制できないものが多く、一般の民事的・刑事的なトラブルとして処理されるものがほとんどです。また、家内労働法は主に製造業を対象としていますので、(3)のようなあて名書きや委託販売といった仕事は、内職であっても、家内労働法にいう「家内労働」に該当しないために、家内労働法の適用がありません。
これらの「インチキ内職」の被害を防ぐに内職希望者自身の注意が大切です。誰にでもできる簡単な仕事で高収入が得られるというような「うまい話」は普通あり得ません。
また、家内労働を始めるときは、あらかじめ工賃などの委託条件をきちんと確認しておけば、「インチキ内職」に限らず、後々無用なトラブルを招かずに済むでしょう。